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人材の定着率を上昇させよう

製造業の世界での人材不足が叫ばれるようになり、特に製品の製造に直接携わる人が不足し始めていると言われています。

日本政策金融公庫総合研究所が調査・公表している「従業員判断指数((「不足」の割合から「過剰」を引いた値)は2017年4月にプラス19.4であり、これは1995年に調査が開始されて以来、最高の値です。

製造業の世界では、PL訴訟を起こされるリスクが高まっており、事故を防ぐための様々な対策が企業側に求められていますが、その1つとして「事故を起こしにくい、品質の高い製品を作ること」が非常に重要です。

そのためには、熟練の腕を持つ技術者を社内で育成することが急務ともいえるでしょう。

いったん雇い入れた社員には定着してもらうこと、他社への人材の流出を防ぐこと、自社内で技術を研鑽し、よりよい製品を製造し続けてもらうことが重要と言える時代なのです。

そのためには、福利厚生の充実や社員のモチベーション向上、過酷な労働の防止といったことが求められます。

製造業界は労災事故が起こるリスクも高いですが、労災事故を防ぐための取り組みを充実させ、イザという場合には十分な補償を行えるようにすることも必要でしょう。

社内や工場内だけではなく、通勤手当の充実や、女性が働きやすくなるよう保育施設が利用しやすい環境づくりなどが今後ますます重要になります。

製品の製造に関しても、社内での製品安全教育の徹底や、機械類の点検・整備をきちんと行って製品の製造に支障がない状態にすることなど、様々な方策があります。

とはいえ、製造業界がただでさえ人手不足の現在において、社員教育や福利厚生の充実、新入社員への教育など、経営者にとっては「やることが多すぎて、手が回らない」というのが現状かもしれません。

PL法が施行されたときにも、経営者の皆さんはその対策を行うことに右往左往されたことと感じます。

昨今は、消費者の権利意識が高まり、訴訟を起こすことに抵抗のない人も増えているため、「知識がなかった」「対応する余裕がなかった」ということが、企業生命を左右する事態へと発展するという認識が薄いままではいけません。

貴社において、雇い入れた人の定着率がどのくらいなのか、退職していった人がどのような理由を挙げていたのかを分析し、できるだけ社員として定着してくれるような環境づくりを行いましょう。

遠回りに見えたとしても、そのことが製品の品質を高め、PL事故を防ぐことにつながっていくでしょう。

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